「microLogi」開発秘話と未来への想い 〜開発スタッフインタビュー〜
インタビュー

開発スタッフインタビュー
EC事業者の「OMS」「WMS」「物流代行」をワンストップで提供するフルフィルメントサービス「microLogi(マイクロロジ)」。
その裏側には、システム開発と現場運用、営業活動という異なる立場から事業を支えてきた3名のメンバーがいます。
今回は、代表の渡辺哲也、システム開発・導入を担当する廣瀬晃大、営業を担当する後藤孝仁の3名に、サービス立ち上げの経緯や開発でのこだわり、チームとしての関係性について語ってもらいました。3人の掛け合いから見えてきたのは、システム開発という枠にとどまらない「サービス開発」という視点と、それぞれの専門性を持ち寄って一つの物流プラットフォームを作り上げてきた歩みです。
目次
1. 開発の始まり

システム開発がスタートした経緯
インタビュアー:「microLogiのシステム開発が本格的にスタートした経緯を教えてください。」
廣瀬:「元々関係の深かった物流会社・倉庫会社があり、何千坪という広い敷地で100社以上のお客様が稼働していたのですが、そこで使っていたシステムが数ヶ月後にサービス終了してしまうという事態が起きまして。現場の作業もできないし、お客様も受注をどこに流せばいいのか分からなくなる、危機的な状況でした。」
現場が止まってしまえば、その先にいるEC事業者(ストア)の販売活動そのものが止まってしまう。まさに業界を揺るがしかねない出来事でした。
インタビュアー:「そこから、どのように開発がスタートしていったのですか?」
廣瀬:「ちょうどそのタイミングで、お客様の危機を救うためには、僕らのシステムで一気に置き換えるしかないという状況だったんです。まずは目の前の現場を止めないために必死で動いたんですが、結果的にその危機的状況を乗り越えた経験が、現在の『システムと物流のワンストップサービス』という我々のビジョンに直接繋がっていったんですよね。そこが、本格的にシステム開発がスタートした大きなきっかけです。」
それぞれの役割・立場
3名はそれぞれ異なる立場からこのプロジェクトに関わってきました。廣瀬は、OMS・WMS両方の性質を持つこのシステムについて、ストア側・倉庫側の両方にヒアリングを重ねながら開発に反映し、出来上がったものを実際に導入・立ち上げていく役割を担いました。
インタビュアー:「渡辺さんと後藤さんは、当時どのような立場で関わっていたのですか?」
渡辺:「僕は営業として、まずはお客様の事業が絶対に止まらないように、そしてこれまでと同等以上の環境を迅速に提供できるように動いていました。さらにプラスアルファとして、今まで特定のモールにしか対応できなかったものを、複数の販売チャネルに展開できる『事業拡大のための仕組み』もあわせてご提案していました。既存のシステム提供元が急に撤退するという危機的な状況下で、ストア様を不安にさせないよう、ハイピッチで伴走しながら解決策を提示していったイメージですね。」
営業の提案がまとまれば、次はその内容をすべてシステムに反映していく作業が待っています。後藤は、オペレーションのメンバーと協力しながらこの橋渡し役も担ってきました。
開発期で一番苦労したポイント
インタビュアー:「開発期で一番苦労したポイントは何ですか?」
一番苦労した時期として3名が口を揃えるのが、100社近い事業者のシステムを一気に切り替えた「立ち上げ期」です。切り替えは実は2段階に分かれていたといいます。
渡辺:「切り替えのタイミングは実は第1フェーズと第2フェーズ分けてるんですよ。第1フェーズがいわゆるOMSの切り替えで、要は上位側がもう使えなくなったので、まずはOMSの切り替えをしました。で、第2フェーズがWMSの切り替えっていう動きがあって。」
第1フェーズのデータ移行は、ほぼ100%と言っていいほど正確に完了できたといいます。一方で、第2フェーズのWMS切り替えには、また別の苦労があったそうです。
廣瀬:「一気に100社だったので、僕も見切れなかったり、連携のエラーがあったりすることはありましたね。」
渡辺は、当時を「24時間365日の感覚だった」と振り返ります。既存システムを運用しながら新システムのマニュアル整備・運用テストまで並行して進める余裕がない中、現場のメンバーが踏ん張ってくれたことが、この難局を乗り越えられた要因だったといいます。
2. こだわり・工夫

OMS・WMS開発でこだわったフルフィルメントの品質
インタビュアー:「OMS・WMSを自社で開発するにあたって、特にこだわった部分はどこですか?」
microLogiのシステムは、自社で内製しているわけではなく、開発会社に要件を提供しながら作り上げていく「サービス開発」というスタイルで進められてきました。
渡辺:「開発ってなるとシステム開発のイメージに直結しちゃうんで、サービス開発するにあたってでいいと思います。開発のパートナーを見つけて、一緒に我々の運用に合わせた要件の整理と定義を行いました。詳細設計・プログラミングは開発会社にやっていただいています。」
渡辺:「これまでお客様や現場の方々が、当たり前に使っていた環境からの移行になるので、まずは絶対にサービスレベルを落とさないこと。その上で、microLogiだからこその『付加価値』をどうつけていくかという点に本当にこだわりましたね。ただ元通りにするのではなく、これを機に現場の作業生産性を劇的に上げるものを作ろうと。」
現場のリアルな声をどう反映してきたか
インタビュアー:「現場のリアルな声を、どのように開発に反映してきましたか?」
廣瀬:「現場の倉庫作業の中でこういう機能があったらいいなという声はやっぱり結構あるんですけど、マイクロロジはOMSでストアさんにも触ってもらう部分があるので、機能をつけると今度はストアさんの操作項目が増えてしまう。両者のバランスを取る部分は気を使いますね。」
さらに、microLogiは倉庫現場が一社専用のシステムではなく、複数の倉庫に使ってもらうことを前提にしているため、一社にとって都合のいい開発に偏らないよう気を配っているといいます。
廣瀬:「倉庫現場も一社じゃなくいろんな倉庫さんに使ってもらうのが前提なので、一社に都合のいい開発をすると他の倉庫さんに合わなくなる。絶対に必要な部分の選定や優先順位づけには結構気を使いますね。」
インタビュアー:「開発チーム内で意見がぶつかったエピソードがあれば教えてください。」
渡辺:「僕らのビジネスモデルの軸は、単なる1拠点のシステム導入ではなく、システムと物流をワンストップで提供し、全体の最適化を図ることにあります。2C領域はシステムと物流が別々になりがちですが、僕らがあえてOMSを無料提供している原点がここにあります。それは、システム連携の壁をなくすことで現場の生産性を劇的に上げ、ストア様と物流会社様、双方にとって最高のコスト効率(三方良し)を実現するためです。ただ…これを短期間で形にするのは本当に難易度が高く、当然、現場のリアルな要望と開発のスピード・仕様との間で、メンバー同士が真剣に意見をぶつけ合うことは何度もありましたね。」
3. チームとしての関係性

お互いの仕事ぶりを見て感じること
インタビュアー:「お互いの仕事ぶりを見て、すごいなと思う瞬間はありますか?まずは渡辺さんに対して、いかがでしょうか。」
少し照れながらも、それぞれの視点から率直な言葉が飛び出しました。
廣瀬:「プロジェクトのグランドデザインを引いていただく中で、少しずつ裁量を与えてもらいながら成長させてもらっています。至らない部分は手本を見せてもらいながら吸収させてもらっています。」
後藤:「とにかくメンタルがすごいっすよね。組織力・マネジメント力はズバ抜けていて、立ち上げたばかりの組織をほぼ渡辺1人でまとめ上げています。
それに、必要なベストのタイミングで関係各社も巻き込んでいく『巻き込み力』が本当にすごいんですよ。私は営業、システムは廣瀬で、みんなバラバラなのに、渡辺のその巻き込み力があるからこそ、このトライアングルがうまく機能して噛み合っているんじゃないかなと思ってます。」
インタビュアー:「続いて、廣瀬さんに対してはいかがでしょうか。」
渡辺:「立ち上げのドタバタの中で、僕が別の役割に回らざるを得なくなり、急遽彼にPM(プロジェクトマネージャー)の重責をバトンタッチすることになったんです。そんな慣れないポジションで、今までにないプレッシャーを抱えながらも顔色1つ変えずやるべきことをやる姿勢が素晴らしい。
実はそれだけじゃなくて、立ち上げ当初は僕からの頼み(無茶振り)で、プロモーション用のサイト立ち上げやWEB運用といった、システムとは全く違う領域まで彼にやってもらったんですよ。そこでも一気に知識と知見を吸収して形にしてしまった。あのインプットの量と適応力は本当にすごいですね。彼がいたからこそ今のお客さんが繋がってるのもあるし、さらなる成長を期待したいです。」
後藤:「そうなんですよね。インプットの量がとにかくすごいですね。システム開発の面でも、前例のない『100社同時のAPI連携』という難易度の高いミッションを、専門書を読み漁り、猛スピードで知識を吸収して1人で走り切ってくれました。妥協せずにゼロから作り上げていくその姿勢には、今も本当に頼っている部分が大きいです。」
インタビュアー:「最後に、後藤さんに対してはいかがでしょうか。」
渡辺:「フルフィルメントにおいて、彼は本当にもうプロフェッショナルであり、うちの絶対的なエースだと思っています。
彼のすごいところは、どこまで行っても徹底した『お客さん目線』を貫けるところなんですよね。その仕事に向き合う姿勢は、おそらくどの業界においても大切なことだと思います。
現場の泥臭いオペレーションから、ストア様の経営課題まで全てを理解して動けますし、何より、実際に物流を回してくれている現場への配慮を絶対に欠かさない。だからこそ、ストア様からも現場のパートナー様からも絶大な信頼を得ているんです。
どんなにシステムが便利になっても、最後にサービスを血の通ったものにするためには、やっぱり『人間力』が必要なんですよ。我々のサービスの最大の強みって、まさに彼が体現しているその視点と人間力そのものなんです。
後藤がいてくれたからこそ、このmicroLogiが誕生したし、これからのさらなる成長のためにも、そこのマインドはmicroLogiとして大切にしていかなければならないと思っています。」
廣瀬:「microLogiは、OMSでストア様目線も、WMSで現場の目線も両方大事にするシステムです。ただ、私自身は開発がメインなので、現場のリアルな運用やストア様の細かな要望について『ここって実際どうなってるんだろう?』と分からないことがあれば、とにかくまず後藤さんに聞いていました。
後藤さんはどちらの経験も深く持っている方なので、いつでも現場とストア様の両方の視点から的確なアドバイスをくれます。開発を進める上で、後藤さんの存在には本当に助けられていますね。」
役割分担とコミュニケーションで大事にしていること
廣瀬が開発・システム、後藤が営業、渡辺が両者を俯瞰しながら組織をまとめる、という役割分担が自然と機能しているのがmicroLogiのチームです。
インタビュアー:「普段のコミュニケーションで大事にしていることはありますか?」
渡辺:「それぞれに役割や経験があるので、信頼して任せるべきところは完全に任せています。仕事をする上で本当に幸せなことって、『人から必要とされて活躍すること』じゃないですか。
だからこそ、『これをお願いします』と頼り合ったり、『ありがとう』と素直に感謝を伝える。そうした当たり前のことを真剣にやり続けることで、仕事を通じて人生が豊かになるような関係性を築いていきたいんです。日々のコミュニケーションでは、そういう根幹の部分を一番大切にしていますね。」
4. これから

今後のEC物流サービス改善・機能拡張
インタビュアー:「今後、システムとしてどんな機能・改善を考えていますか?」
廣瀬:「マイクロロジは自動化率95%という高い数字を実現していて、普段ストアさんが手作業でやってる面倒な作業を95%自動化できているところでお客様からも感謝の声をいただいています。ただ、その95%を達成するための初期設定・導入部分がまだ大変な作業になっているので、今後はAIの力を使って初期設定の部分を自動化できれば、より使いやすいサービスになるかなと考えています。」
インタビュアー:「後藤さんはいかがでしょうか。」
後藤:「OMSの方はおっしゃる通りかなと思ってます。一方でWMS側も課題があり、最低賃金の高騰や物価高といった背景から、人を雇うことが厳しくなっている時代なので、ロボティクスや自動化をWMS側にも取り入れていかないと事業としても厳しくなるんじゃないかと思ってます。」
さらに、業界のトレンドとしてWMSがより高度な機能を持つ「WES」と呼ばれる形に変化しつつあることにも触れました。
後藤:「企業成長できるポイントは売る力と届ける力、両方必要だと思っており、我々がサポートできる届ける力で一部お話しますとWMSが今WESというワードに変わってきていることです。
分析・マーケティング目線のBIツール機能や、ピッキングから配送までどれだけ自動化・省人化ができるかが業界全体の課題であり、それを成し得ている物流会社もまだ少なく、ここをmicroLogiがどれだけ実装できるかがストア様が企業成長できるキーだと感じております。」
チームとして目指す姿
インタビュアー:「チームとして今後目指す姿を教えてください。」
渡辺:「目指すのは、僕らのミッションである『お客様を物流から卒業させ、創造性と成長に全振りできる環境』を、より多くのストア様へ提供し続けることです。そのために、まずは事業としてしっかりと収益基盤を確立し、持続可能なサービスにしていくこと。
そして今、後藤や廣瀬をはじめ、現メンバーを中心に回しているこの強いチームに、同じ熱量を持った新しい人員をどんどん迎え入れ、組織を拡大していく計画です。
最高のチームで最高のプラットフォームを作り上げ、業界全体の課題を解決できるような強く優しいチームを目指していきたいですね。」
まとめ
異なる専門性を持つ立ち上げメンバー3名を筆頭に、これからも新しいメンバーを迎え入れ、チームとしての厚みを増していく——それが今のmicroLogiの現在地です。
OMS・WMSの機能や選び方について詳しく知りたい方は、「OMSとは?受注管理システムの基本と選び方」、「WMSとは?在庫管理システムでできること」もあわせてご覧ください。
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